シェア100%を目指す!ってなんかどっかでみたなと思ったら,セガガガ(pic)か…(^_^;)。まっ,それはさておき。MSオフィスにしか使われないパソコンが大半を占めるシェア率など,意味がない。ある人はウェブページを作り,ある人はMP3ストリーミングサーバーを世界に公開し,ある人は1日中ゲームをし続け,ある人は自分のために1晩かけて編集したDVDビデオを焼き付ける。パーソナルコンピューターのシェアとは,そういうユーザーをこそ数えるべきで,なんたら協会の出す数字とは別のところにある。
アップル社は17日の全国紙で,「5 down. 95 to go.(5つはもらった。残りは95)」というスローガンを掲げた「宣言」広告を掲載する。アップルが小売店を展開する理由としてのコピーは以下の通り。「アップルの市場シェアは5%で,これは十分とは云えない。残りの95%の人にマックを知らせなければならず,その最善の方法として,ユーザーの近くにアップルストアを開店する。さぁ,はじまるぞ。『Shop differentt(ショップも変わらなければいけない)』」。
アップルの日本でのシェアは,電子情報技術産業協会の調べから換算して前四半期で2.5%程度という意見もある(MYCOM PC WEBの記事)。だが,この論拠はあまりにも幼稚だ。残りの97.5%の大半は,企業が会社の各デスクに設置するために購入したものに過ぎない。そんなものはボールペンとおんなじ。誰もボールペンで特殊なことをしようとしないし,書ければなんでもよい。よりクリエイティブで,よりパーソナルで,より楽しめて,自分の価値を高めるための道具として機能しているパーソナルコンピューターのシェア率とは,全然一致しない。
もちろん,ソニーのバイオのように,それを全面に打ち出している機種もウインドウズであるわけで,自作でとことんこだわったマシンを作って,その仕上げにウインドウズを入れている人もいるだろう。そういう使い方こそ,意味のある使い方だ。さて。そんなわけで,もともとビジネス市場を相手にしてないアップルにとって,シェアを気にすることは自己矛盾でしかない。でも,残りの95%も全部いただく,という強気の宣言は,なかなか気持ちいい(ああ,エセアップル広告←怒られますよ)。
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